ことのはスケッチ(447) 2016年(平成28年)3月『天田愚庵』つづきC「和歌山」 今、住んでいる東京、「王子」の由来の熊野の神社。古道を歩き。 那智の滝水を素焼きの盃にいただき。愚庵さんを偲ぶ。 アドベンチャーワールドの七頭のパンダに会ひにゆく。パンダ塾生だから、到れり尽くせりにパンダ達と過し、注意深く接しないと生きてゆかれない動物であること…それよりも何より、何と可愛いい。 東京大学の同窓生には、夏目漱石、正岡子規…。熊楠さんは、学業そっちのけで遺跡発掘や、20歳で渡米され、それよりロンドン、サンフランシスコ、フロリダ、キューバ…アルゼンチンのパンパにまで研究の旅をされている。那智周辺での植物調査、那智の原生林を守られたこと。記念館が立て替え中の休館。改めて出掛けることを心に決めた。 商業的に、観せるためではない、記録、観察という雰囲気の水族館がうれしい。 ベニグラゲはどこにいるんだろう…空っぽみたいな水槽に、ルーペがぷらさがっていた。ルーペして、とても細い糸のようなものが見えた。よくよく見ると点がある。これがべニクラゲのポリプだった。 成長して傘の大きさは約1p。透明な体に紅色の消化器官が透ける。「捕食されない限り死ぬことはない」という。 老衰で死ぬ寸前に“さなぎ”のような状態になり、その中で細胞が若返り、生まれたばかりの姿に戻り、また成長を始める。 久保田准教授は、10回続けて若返えらせることに成功されたそうです。 ベニクラゲは、もう一つの「死なない方法」をもっている。 成熟ベニクラゲが有性生殖し、受精卵からの幼性が、岩などに付着し、植物の根のような走根を伸し、そこからクラゲ芽の形成、ポリプが成長伸び上り、分離して泳ぎだすという無性生殖でも生を続ける。 ベニクラゲの「死なない遺伝子」の組み換えが出来たら…。 |
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