自然の存在である人間が、自然に助けられる様子を、マルガリータがいとも自然に教えてくれた。野菜の皮や果物の皮の大切さも、彼女から教わった。
スペイン語で"マンサニージャ"とは小さなリンゴの意味であり、日本では"カモミール"とか"カモマイル"と薬効を利用されてきた。
後、子供達に読んで聞かせた「ピーターラビットのおはなし」に、お腹をこわしたピーターラビットに、お母さんラビットが、カモミール・ティを飲ませてあげる記述があり、私の赤ちゃんみたいに、ピーターラビットも安らかに眠りについたのだろう、子供達と共々"ホッ"とするのでした。
あのころの赤ちゃんの安らぎを求め、今もよくカモミール・ティを飲む。カモミール・ティだけでのむ。蜂蜜だけたべてみる。どちらもそれぞれに美味しいと思う。けれど、この二つを一緒にすると、やさしい美味しさが、安らぎの香りを放ち、身に心に沁みる。
小さなマルガリータのような可憐な花をさかせるカモミールは、踏まれるほど強く育つという。病害虫に弱った植物のそばにカモミールを植えると「植物のお医者さん」となって、弱った植物が元気になるという。
人間の歴史が地球のうえの有りがたいハーブを探しだしていてくれて、このごろ様々なハーブとも共存して、心が欲する時、身体が求める時、共に飲みたいと思う時、やさしくなりたい時、そんなときひと匙の蜂蜜と共に。
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