2025年 短歌

1月  おとなしく

スペインのサグラダファミリアの栞して守るページあり

神様のおられ月のあることをいかに守らむこの月の月

はてしなく大きいという銀河系を地球に乗りて太陽まわる

地球にて世界八十億人口のその一人ひとりのままにひとり

東京の恵比寿に住む昔日のまよい道のただ中を迷子になりつつ

音なしく匂いも色も無となしてそれでも私はしっかり居ます

松の木の冬日の寒さ凌ぐため「こも巻き」をする兼六園

秋の日の大き青空飛行中四十六億年前に生まれし太陽

海王星まで行かなくてよしマイアミまで辿り着けば良い

果てしなく大きいという宇宙につづく方落付き見詰む

地球なる引力身体に感じつつ飛んで飛んでフロリダマイアミ

落ち葉してヤマアララギは辛夷こぶしの木三丁目の交差点わき直と立つ

玄関前四階のテラスに届くマグノリア・コブス・辛夷コブシと共生

辛夷咲き苗代を作りはじめよと大豆、ジャガイモ播き時期告ぐる

太陽系の果てより飛び来こしといふ「アトラス彗星すいせい」ようこそ私に


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